海外比較

海外通販で買った無線機器と「技適マーク」──なぜ確認が必要なのか

Wi-Fi・Bluetooth・魚群探知機など電波を出す機器には、日本では「技適マーク」の制度があります。海外から買うときに何を確認すればよいのかを、総務省の説明にもとづいて整理しました。

2026-08-02 公開

海外の通販サイトには、電波を出す機器がたくさん並んでいます。

  • Bluetoothのイヤホン・スピーカー
  • Wi-Fiのカメラ・中継機
  • 魚群探知機、無線式の電動リール
  • ワイヤレスのマウス・キーボード

これらを日本で使うときに関係してくるのが、技適マークです。買う前に知っておくと、後悔せずに済みます。

技適マークとは何か

総務省は、電波の仕組みをこう説明しています。

無線通信の混信や妨害を防ぎ、また、有効希少な資源である電波の効率的な利用を確保するため、無線局の開設は原則として免許制としており、当該無線局で使用する無線設備が技術基準に適合していることを免許申請の手続きの際に検査を行うこととしております。

つまり日本では、電波を出す機械を動かすことは、原則として免許が必要な行為だという建て付けになっています。

ただし、携帯電話のような小規模なものまで全部に免許を求めると現実的ではありません。そこで例外が用意されています。

ただし、携帯電話等の小規模な無線局に使用するための無線設備であって総務省令で定めるもの(特定無線設備)については、使用者の利便性の観点から、事前に電波法に基づく基準認証を受け、総務省令で定める表示(技適マーク)が付されている場合には、免許手続時の検査の省略等の無線局開設のための手続について特例措置が受けられます。

技適マークは「この機器は日本の技術基準を満たしていると確認済みです」という目印であり、それが付いているからこそ、私たちは免許の手続きをせずにスマホやイヤホンを使えている、ということです。

だから「マークが無い機器」は扱いが違う

ここが海外通販で重要になる点です。

技適マークが付いていない無線機器は、この特例の対象になりません。日本国内で電波を出して使う場合、原則どおりの手続き(無線局の免許)の話に戻ってしまいます。

海外向けに作られた製品には、日本の技適マークが付いていないことがあります。 見た目や機能が同じでも、日本国内での扱いは変わります。

🔑 買う前に、商品ページで「技適」「技術基準適合証明」「日本の認証」といった記載があるかを確認してください。 記載が見当たらない場合は、販売者に問い合わせるのが確実です。

技適マークは誰が付けているのか

「メーカーが勝手に付けているのでは?」と思われるかもしれませんが、制度上は次の3通りです。

制度 誰が確認するか 誰がマークを付けるか
技術基準適合証明 総務大臣の登録を受けた登録証明機関 登録証明機関
工事設計認証 登録証明機関(設計と品質管理を認証) 認証を受けた業者
技術基準適合自己確認 製造業者・輸入業者が自ら検証し、総務大臣へ届出 届出をした業者

いずれも日本の制度にもとづく手続きを経たものです。海外の認証(CEマークやFCCマーク)とは別のものなので、それらが付いていても技適の代わりにはなりません。

買う前のチェックリスト

海外通販で電波を出す機器を検討するときは、次の3点を見てください。

  1. 商品ページに技適の記載があるか(無い場合は販売者に確認)
  2. 日本向けモデルとして販売されているか
  3. 国内に正規の取扱店があるか(あれば、そちらの価格と比べる価値があります)

そして、買ったあとに「使えない」と気づいても返品が難しいのが海外通販です。個人輸入は海外との直接取引なので、税関も次のように注意を促しています。

個人輸入は海外との直接取引ですから、サイズ違い、破損等のトラブルは、自力で処理しなければならないというリスクを負うことをご承知おきください。

まとめ

  • 日本では電波を出す機器は原則として免許制で、技適マークはその手続きを省略できる仕組み
  • 技適マークが無い機器は、その特例の対象外
  • 海外向け製品には技適マークが付いていないことがある
  • 買う前に商品ページで確認するのが、いちばん確実で費用もかからない対策

この記事は総務省が公表している説明にもとづいています。 個別の機器が対象になるかどうかの判断は、総務省の相談窓口(電波環境課認証推進室)へお問い合わせください。

出典

制度は変わることがあります。実際のお手続きの前に、必ず出典の最新情報をご確認ください。

この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の助言ではありません。

← 記事一覧にもどる