海外の通販サイトは、同じ商品が日本より安いことがよくあります。ただし、「安い」以外の条件が同じとは限りません。
ここでは、買う前に一度立ち止まったほうがよいものを4つ挙げます。「買ってはいけない」という話ではなく、確認してから買えば防げることの整理です。
① 衣類・靴・革製品 ── 1万円以下でも税金がかかる
海外通販では「課税価格の合計が1万円以下なら関税・消費税は免税」というルールがあります。ところが、この免税から外れる品目が定められています。
税関が例として挙げているのは次のとおりです。
革製のカバン、ハンドバッグ、手袋等、編物製衣類(Tシャツ、セーター等)、スキー靴、革靴及び本底が革製の履物類等
つまりTシャツやセーター、革靴は、1万円以下でも課税されます。
「安いと思って買ったら、受け取り時に税金と手数料を請求された」という体験談の多くは、ここが原因です。衣類や靴を買うときは、税金と手数料を上乗せした金額で比べるのが正確です。
② 電波を出す機器 ── 技適マークの確認が要る
Bluetoothイヤホン、Wi-Fiカメラ、魚群探知機、無線式の電動リールなど、電波を出す機器には日本独自の制度があります。
総務省の説明では、日本は無線局の開設を原則として免許制としており、技適マークが付いている機器はその手続きが特例で省略できる、という仕組みです。
裏を返すと、技適マークが付いていない機器は、その特例の対象になりません。海外向けに作られた製品には日本の技適マークが無いことがあります。
🔑 商品ページに「技適」の記載があるかを買う前に確認してください。(詳しくは技適マークの記事にまとめました)
③ 電気製品 ── 「自分で使う」と「売る」で扱いが違う
充電器、モバイルバッテリー、ランタン、電源アダプタなどの電気製品には、日本では電気用品安全法(PSE)という制度があります。
ここで押さえておきたいのは、「自分で使うために買う」場合と「輸入して売る」場合とで、法律上の位置づけが違うという点です。
転売や販売を考えている方は、必ず経済産業省の情報を確認してから進めてください。 事業として輸入・販売する場合には、手続きが必要になる可能性があります。
⚠️ この記事では、個別の製品が対象かどうかの判断までは扱いません。 電気用品安全法の対象範囲は品目ごとに細かく定められており、経済産業省が解釈事例を公表しています。判断に迷うときは、経済産業省の窓口に確認するのが確実です。
なお安全面では、リチウムイオン電池を含む製品(モバイルバッテリー、電動工具など)は発火事故の報告があるものです。価格だけで選ばず、売り手の評価や保証の有無もあわせて見てください。
④ キャラクターもの ── 正規品かどうかが分かりにくい
海外通販には、アニメ・ゲーム・ブランドのキャラクターを使った商品が数多く並びます。中には権利者の許諾を受けていないものが含まれることがあります。
見た目では判断が難しく、価格が極端に安い場合は、その理由を考えてみるのが安全です。
買う前に確認したい4点
| 見るもの | なぜ |
|---|---|
| 税金と手数料を足した金額 | 衣類・靴・革製品は1万円以下でも課税される |
| 技適の記載(電波を出す機器) | 日本では無線局の開設が原則免許制のため |
| 販売か自分用か(電気製品) | 売る場合は制度上の位置づけが変わる |
| 売り手の評価・保証 | 返品交渉は自力で行う必要がある |
税関も、個人輸入についてこう注意を促しています。
個人輸入は海外との直接取引ですから、サイズ違い、破損等のトラブルは、自力で処理しなければならないというリスクを負うことをご承知おきください。
それでも海外通販は選択肢になる
ここまで注意点を並べましたが、これらに当てはまらない商品も数多くあります。
日本に正規の代理店がなく、国内では転売業者の値付けだけが並んでいる商品では、海外から買うほうが大きく安いことが実際にあります。当サイトでは、そうした価格差を毎日記録しています。
大事なのは「安いかどうか」ではなく「条件を揃えて比べたときに安いかどうか」です。税金・手数料・届くまでの日数・保証まで含めて比べれば、判断を誤りにくくなります。
この記事は税関・総務省・経済産業省が公表している情報にもとづいています。 制度は変わることがあり、個別の判断は各窓口へご確認ください。